いざ、注文住宅を購入し、自分の思い通りの建築プランを進めていくには、オプションを上手に取り入れていく必要があります。
オプションを選ぶ上での検討事項や留意点でも触れたように、できる限り集めた情報を基に、優先順位をつけながら、予算内に収まるようにオプションは選んでいきたいものです。
フロアコーティングは、新築時だけに限らず、入居中の住宅にも施工できる工事ではあります。
しかし、施工を新築時にするか入居後にするかの違いは、オプション選定の際にフロアコーティングの優先順位を押し上げるほど大きなものです。
ここでは、注文住宅のオプションでフロアコーティングをする有意義性について触れていきます。
この記事でわかること
・オプションでフロアコーティングをする際の心配事とその解決策
・フロアコーティングの施工は、注文住宅の入居前が絶好のチャンス
・ハウスメーカーと専門業者のフロアコーティングについての比較
注文住宅のオプションでフロアコーティングをする際の心配事は新築だからこそ解決できる
どのオプションでもあるように、フロアコーティングにも魅力的な要素と不安要素の両方が存在します。
注文住宅のオプションでフロアコーティングを施工することに着目し、さらにユーザーを悩ます心配事は何かを考え、解決案を紹介していきましょう。
高価格と思われる施工コストは費用対効果と資産価値の維持費と考えるとリーズナブル
予算が限られた中、初期費用が高いフロアコーティングの採用になかなか決断を下せないのも実情です。
膨れ上がる建築費用を目の当たりにすると、躊躇してしまうのも納得できます。
ただ、費用対効果を考えると、決して高額なものではありません。
例えば、20年耐用年数がある20万円のフロアコーティングを施工した場合、年割計算で1年につき10,000円、1日に換算すると約27円の施工価格です。
この価格で、日頃のメンテナンスの楽さや、自然に維持される美しい床材を手に入れられるとしたら、高価な選択ではないはずです。
資産価値の維持費としても、決して高額ではありません。
それでも予算を超えては元も子もないので、そんなときは専門業者に直接依頼することで価格を抑えられます。
さらに、入居中の施工価格より新築での施工価格を割安にしている専門業者も多く、新築でのメリットを活かせるでしょう。
新築での施工は施工工期が伸びやすいフロアコーティングのスケジュールを組み込みやすい
UVコーティングは原則1日で施工完了し、硬化もその日で終了するので、入居中の床にも取り入れやすいコーティングです。
入居日が差し迫り、工期の延長を望まないのであれば、新築でもUVコーティング一択で施工することをおすすめしますが、余裕のある方はその限りではありません。
工期スケジュールを上手に組むことで、他のコーティングでも可能です。
予算や仕上がりなどの総合的な判断が可能で、選択肢の幅が広がります。
仕上がりそのものへの不安はフロアコーティングの種類を変えることで解消する
気に入って選んだフローリング材本来の風合いが、フロアコーティングによって変わってしまわないかと、仕上がりに不安を抱えることもあるでしょう。
光沢感があるタイプは、部屋のイメージに合わず、期待外れになることがあります。
そんな不安がある人は、ガラスコーティングやウレタンコーティングなどを選択すると、仕上がりの光沢感は気にならずに済みます。
さらに、職人の技量の差で生じる仕上がりの不具合を心配する声もあります。
フロアコーティングは長期の耐久性を保証するだけに、仕上がりに不備があると大変不安です。
再施工ができないUVコーティングになると、なおさらのことです。
専門業者に依頼する際は、その公式サイトなどを見ると、どのコーティングを得意としているか、情報が発信されています。
自社の施工写真を載せている業者もあり、それが職人の技術力の参考となります。
数社ほど比較し、実績がしっかりとした信頼ある専門業者の見定めが大切です。
フロアコーティングは注文住宅だからこそ施工しやすい
施工のしやすさからしても、フロアコーティングの機能性を最大限に生かすベストタイミングはやはり新築時、入居前でしょう。
新築への施工は、フロアコーティングを施工する好条件が揃っています。
その理由を、以下に紹介していきます。
施主の手間が大幅に軽減される
入居中の住宅でフロアコーティングを施工する場合、施主になる居住者の面倒な作業の1つに下準備があります。
同じ屋根の下にある施工対象の居室では、その中の荷物を生活をしながらすべて移動させるのは大変です。
全面リフォームのようにすべての居室のフロアコーティングを施工するとなると、賃貸などで仮住まいを用意しなければなりません。
その点、新築の入居前にフロアコーティングを施工するのであれば、上述したような施主側の用意や手間は不要です。
専門業者にとっても断然新築時の施工が効率的
専門業者側でも、新築のタイミングは大変施工しやすい条件となっています。
入居中の住宅でフロアコーティングを施工する場合、業者側はワックスや過去に施したコーティングの剥離作業、クリーニング作業などの入念な下準備や下処理が必要です。
この作業は、フロアコーティングの性能を高め、納得のいく仕上がりにするためには、決して手を抜いてはいけないものです。
一方、新築の入居前にフロアコーティングを施工するのであれば、上記の手間は不要なので、本作業のコーティングが大変スムーズに行えます。
専門業者側からしても、居住者がいない状態でフロアコーティングを施すのは、絶好のタイミングと言えます。
そのため、施工価格に違いを設ける専門業者もあるほどです。
仕上がりの満足度がより高い
新築へのフロアコーティング施工が断然しやすい分、仕上がりにもその影響が現れます。
例えば、せっかくのフロアコーティングに埃が付着し、見た目がよくない、といった不満が生じる場合があります。
これは、フロアコーティングの硬化に時間を要し、その間に生活空間の埃が堆積してしまうことに起因します。
硬化時間に関しては、UVコーティング以外の方法では完全硬化までに時間がかかり、生活をしながらの施工が難しいことも挙げられます。
入居中のフロアコーティングでよくUVコーティングを勧められるのは、硬化時間の短さもその理由の1つです。
ただ、新築の工期スケジュールに余裕がある際は、硬化期間の制約を受けずに希望するコーティングの選択が可能となります。
さらに、埃の問題について、入居中の室内での作業ではコーティングの施工前に家具などを移動しているとしても、人の出入りに関しては避けられせん。
結果、生活埃が硬化前の膜に付着してしまうような環境になります。
その反面、入居前のコーティング作業であれば、人の生活にともなって舞い上がる埃が少なくなります。
付着する埃も少なくきれいに仕上がり、UVコーティング以外を選択しても、施工中の不具合を避けられます。
住宅の資産価値の維持に大いに貢献する
当たり前ですが、新築入居前のフローリングにフロアコーティングを施工すると、新築当時の美しい床材の状態が長期にわたって保持されます。
さらに、床暖房を取り入れているのであれば、床材の乾燥による劣化の予防となり、結果、住宅の資産価値の維持に大いに貢献してくれます。
長く住むことを前提に、フロアコーティングを選択する人が多いでしょう。
しかし、万が一住宅を手放す事態になった際、入居中に特段手入れをしていなくても資産価値が維持されている状況は、所有者にとっては大きな安心材料です。
安心感が得られる
このように、新築でのフロアコーティングは好条件がそろった状態で施工できるので、その機能を最大限発揮しやすい環境になります。
メンテナンス、衛生面、安全性において手間や心配事が解消されるといった、フロアコーティング本来のメリットを大いに享受できるのです。
オプションのフロアコーティングは、ハウスメーカーに限らず専門業者でも可能
注文住宅のオプションでフロアコーティングを依頼する場合、なにもハウスメーカー一択となるわけではありません。
自分でフロアコーティングの専門業者を調べての依頼も可能です。
ただし、オプションでフロアコーティングを依頼する際、ハウスメーカーと専門業者とでは、その対応や内容に違いがあります。
ハウスメーカーによるフロアコーティングは効率的だが高コストの傾向あり
ハウスメーカーのオプションでフロアコーティングを依頼するメリットは、なんといっても打合せや手続きの時間や手間が省かれることです。
反対に、デメリットを挙げると、まずは費用の問題です。
ハウスメーカーに依頼すると、メーカーはフロアコーティングの下請け業者の金額に中間マージンを上乗せして施主へ請求します。
そのため、費用が高くなる傾向があります。
また、下請け業者の専門とするコーティングに限られたり、トラブルを最小限にするために予め種類を限定していたりします。
そのため、自分の希望するコーティングが選べないことも。
さらに、不具合が生じた際、フローリングメーカーが設けるフローリング自体の保証が受けられない可能性もあります。
ちなみに、フロアコーティング自体の保証は下請け会社の保証の規定によります。
フロアコーティングの専門業者はコスパ高め
フロアコーティングの専門業者に依頼するメリットは、いくつかあります。
まずは、直接の申し込みのため、中間マージンなどの余分な費用がかからないことです。
さらに、選択肢に縛られないため、希望するコーティングを選べます。
フロアコーティングの保証が長期に設定されていることが多く、フローリングメーカーの床材自体の保証より内容が手厚いことも魅力です。
ただし、依頼する専門業者の取り扱うコーティングや保証内容などの情報は見過ごさないよう注意してください。
一方、デメリットは業者の選定や打合せ手続きなどを、一手に自分で行わなければいけない点です。
入居までのスケジュールを念頭に入れ、コーティングをするタイミングを自分で調整する必要があります。
また、下の表で比較を簡単にまとめましたので、参考にしてください。
ハウスメーカー | フロアコーティング専門業者 | |
---|---|---|
費用 | 中間マージンがある分、割高。 | 直接申し込みのため、割安。 入居中のコーティング施工価格より、新築での金額を安くしている業者もあり。 |
手続き事 | ハウスメーカーが窓口になるため、すべて任せられる。 | 選定から打合せ、申し込み 支払いなど自分で行う必要あり。 |
保障 | 床材自体の保証は建材メーカー。 コーティングをするとその保証が受けらないこともある。 コーティング自体の保証は下請け業者の規定による。 | コーティング自体の保証は長期に設定されている。 内容についても、建材メーカーのフローリング材の保証より手厚い。 |
コーティングの種類 | 種類が限られていることが多い。 | 自分の希望のコーティングを選べる。 |
フロアコーティングの種類にこだわりはなく、多少の金額がかかってでも面倒な手間を省きたい人には、ハウスメーカーでのオプションがおすすめです。
反対に、自分に合うコーティングを自身で選択できて、できるだけ費用を抑えたい人や、保障の面を気にする人には、フロアコーティングの専門業者に直接依頼することをおすすめします。
フロアコーティングの専門業者にも色々あります
フロアコーティングの歴史はまだ浅く、その登場は1990年代といわれています。
塗装技術のある業者に限らず、近年ではハウスクリーニングの業界や住宅のオプション業界からの参入があります。
作業工程自体は、クリーニング、下処理、塗布と単純なため、他業種からも比較的参入しやすく思われているようです。
しかし、施工業者側のその甘い考えがフロアコーティングの施工不備につながり、最終的に施主に不満や迷惑を与えてしまう結果も少なくありません。
施主側としてはどのような点を注意して検討するとよいのか、そのポイントは下記の通りです。
・施工実績
・職人の技術や専任性、技術指導の有無など、会社の規模を含めた施工体制
・社団法人日本ハウスコーティング協会への加盟有無
施工実績は、その専門業者の創業年数、年間の施工件数、取り扱っているコーティングの種類などを指します。
施工体制については、職人の技術や専任性、チーム体制、技術指導の有無などです。
施工事例をホームページなどで載せているところもあるため、ぜひ確認しましょう。
さらに、求人募集の欄などが確認できるのであれば、その業者の職人に対する待遇から体制を垣間見られ、判断の参考になります。
日本ハウスコーティング協会という社団法人に加盟している専門業者なのかも、チェックしたい点です。
この協会は、消費者保護の観点に基づき、フロアコーティングの安心・安全・快適な普及を目指し、さらに業界の健全な発展に寄与することを目的に運営されています。
この協会の認定専門業者であれば、以下の恩恵も受けられます。
・施工業者の技術レベルの保証
・施工会社の廃業による保証の引継ぎ
・トラブル時のセカンド・オピニオンの提供
「㈳日本ハウスコーティング協会 事業内容」より
注文住宅でせっかく建てた、愛着ある我が家。
施工がスムーズで、新品のままの美しいフローリングを長期にわたって維持できるのは、入居前のこのタイミングが絶好のチャンスです。
費用は抑え、安心して専門業者にフロアコーティングを依頼したい。
しかし、どこに頼んだら良いのか見当がつかない、と頭を悩ます人も多いのではないでしょうか。
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