近年、大切な家を守るための手段としてフロアコーティングが認知されるようになり、実際に施工する人が増えています。
しかし、施工費が安価でないことから、”本当に我が家にフロアコーティングは必要なのだろうか?”と悩んでいる人が多いようです。
事実、掃除がしやすくなったことや美観の維持、ペットのケガ防止など、フロアコーティングを選択した人からは施工して良かったという満足の声も多いです。
また、数年後、施工していない床と比べた時に違いが分かりやすい、というのも大きな特徴です。
しかし、ネットの口コミでは、”フロアコーティングは必要なかった””後悔した”などの意見もしばしば見られます。
ネガティブな意見があると、なかなか導入に踏み切れないものです。
そこでこの記事では、以下の内容について詳しく解説します。
- フロアコーティングとはフローリングを劣化から守るもの
- フロアコーティングとワックスの違いはメンテナンスの頻度と機能性
- フロアコーティングの必要性はフローリングの種類でも変わる
- フロアコーティングは様々な人にとって必要性がある
- フロアコーティングで後悔しないポイント
最後まで読むことで、フロアコーティングが必要か否か分かり、後悔しない選択が可能になるでしょう。
フロアコーティングとはフローリングを劣化から守るもの
フロアコーティングとは、床の表面を樹脂の塗膜で覆うことです。
商業施設やクリニックなどで使われることも多いのですが、一般の住宅では主にフローリングに施工することを指しています。
塗膜で覆うことによって床を劣化から守り、床を長期的にキレイな状態に保つ役割を果たします。
フロアコーティングは、大きく分けて5種類あります。
- UVコーティング
- ガラスコーティング
- シリコンコーティング
- ウレタンコーティング
- アクリルコーティング
一言でフロアコーティングと言っても、種類によって特徴や施工費が異なります。
どのコーティング剤が自分の求めているものに近いのか、見極めて選ぶことが大切です。
フロアコーティングのメリット
フロアコーティングをするメリットは数多くあります。主なものを5つ紹介します。
掃除がしやすい
フロアコーティングのメリットはなんといっても、日々の掃除の負担が減ることです。
フローリングは基本的に水に弱いため、できる限り乾拭きでの掃除が推奨されています。
しかしフロアコーティングを施工することで、床を汚れから守る下記の機能性が備わります。
耐水性
防汚性
耐薬品性
フロアコーティングは耐水性があるため、水拭きをしても問題ありません。
そして汚れを弾く作用があり、食べこぼしや飲みこぼしなどはサッと拭くだけで簡単にキレイになります。
ジュースやケチャップ、コーヒーなどといった頑固な汚れも塗膜がガードしてくれるため、少々であれば時間が経ってから拭いてもシミになりづらいのです。
さらに耐薬品性が備わることで、掃除にアルコールが使用できるため、キッチンやダイニング回りの油汚れが取れやすくなります。
普段の掃除は水拭きや中性洗剤で十分キレイになりますが、いざというときに強い洗剤が使えるのは安心ですよね。
日常のお手入れは何もしない床と同様に、掃除機や床ワイパーでの乾拭きで問題ありません。
フローリングのよさはそのままに、機能性が向上するのが魅力です。
キズがつきにくい
フロアコーティングには、フローリングに直接キズがつくのを防ぐ効果があります。
フロアコーティングの塗膜は厚みがあり、硬度が高いのが特徴です。
何もしていない床よりも表面が硬くなるため、擦り傷やひっかき傷への耐性が強くなります。
日常生活を送る上で、椅子の押し引きやスリッパによる擦れなど、細かいキズはどうしても発生しますよね。
フロアコーティングは、こうした避けられない事態からフローリングを守ってくれます。
日焼けから床を守る
UVカット効果が証明されているフロアコーティングを選ぶことで、日焼けによるダメージを防ぎます。
家具を動かすとくっきりと跡がついていることはありませんか?
これは日焼けによるものです。
紫外線にさらされると、フローリングの色は、少しずつ薄く変色していきます。
模様替えで家具の位置を動かしたいときに、床の色が違うとカッコ悪いですよね。
さらに劣化が進むと、表面が剥がれてささくれになる場合があります。
これを踏むとケガの恐れがあるため、フローリングを張り替えたり、補修したりしなければなりません。
紫外線はフローリングの寿命に強い影響を与えます。
よく陽の当たる部屋であれば、フローリングの寿命を短くしないためにも、UVカット効果があるものを選ぶと良いでしょう。
滑りにくくなる
フロアコーティングの中には、床が滑りにくくなるものがあります。
フローリングは、クッションフロアやカーペットなど他の床材と比較すると、表面がツルツルして滑りやすいものです。
一見何も違和感を覚えないかもしれませんが、小さい子供や高齢者、ペットにとっては危険な状態かもしれません。
フロアコーティングは塗膜に厚みがあり、床に適度なグリップ性が出ます。
その結果滑り止めの役割を果たし、転倒やケガのリスクが軽減されるため、安心して過ごせます。
一度施工してからは効果が長期的に持続
一度施工してからは、長期的に効果が持続してくれるのも魅力の1つです。
フロアコーティングは前述の通り塗膜が硬いため、摩耗に強くなります。
さらに密着度が高いため、簡単に剥がれることがありません。
フロアコーティングの耐久性は、コーティング剤の種類やメーカーによって異なりますが、10年から30年と言われています。
長い間キレイな状態が続くだけでなく、メンテナンスについて考える頻度が少ないため、入居してからのお手入れの負担が軽減されるでしょう。
フロアコーティングのデメリット
ここまでフロアコーティングをするメリットを見てきましたが、デメリットも知っておきましょう。
主な3点について解説します。
初期費用が高い
デメリットとしてまず挙げられるのが、初期費用が高いことです。
フロアコーティングは、素人では自身での施工が難しいため、業者に依頼する必要があります。
そのため、材料費と人件費の両方が発生し、どうしても高額になります。
施工費はコーティング剤の種類によって差がありますが、1㎡あたり2,000円~6,000円です。
例えば50㎡施工すると、10万から30万ほどの費用が掛かります。
フロアコーティングは、ほとんどの人が家やマンションを購入するタイミングで検討するかと思います。
ただでさえお金が掛かるのに、オプションとして費用がプラスになると、施工を躊躇してしまいますよね。
しかし、一度施工してしまうとランニングコストはほぼ発生しません。
初期費用とランニングコストを天秤にかけて、トータルコストを見極めることが大切です。
剥がすのが難しい
フロアコーティングは一度施工すると剥がすのが難しいことも、覚えておくと良いでしょう。
フロアコーティングは硬度と密着度が高いため、業者を手配して専用の剥離剤で剥がしてもらう必要があります。
剥離工事にも材料費と人件費が掛かるため、施工費は安価では済みません。
さらに、中には剥離不可のコーティング剤もあります。
この場合はフローリングを張り替えるしかありません。
気に入らないから元に戻したい、違うコーティング剤に塗り替えたいなど、気軽にできないのはデメリットといえるでしょう。
まったくキズがつかないわけではない
フロアコーティングは、キズがつきにくいものの、まったくキズがつかないわけではありません。
フロアコーティングは、本来のフローリングをキズから守る効果がありますが、塗膜自体にはキズがつきます。
塗膜は厚みは0.03mm程度のため、硬くて鋭利な物を落とした際には、フローリング自体にキズが達してえぐれることもあります。
もちろん、塗膜に硬度があるため、何もしない床よりはキズがつきにくくなります。
しかし、”フロアコーティングの施工をすると完璧にキズがつかない”と思い込むのは避けたほうがよさそうです。
さらに光沢があるコーティング剤の場合、キズが発生すると部分的に光沢が消え、かえって目立つこともあります。
できるだけキズを目立たせたくないのであれば、光沢控えめでマットな質感のフロアコーティングを選ぶのがおすすめです。
フロアコーティングとワックスとの違いは機能性とメンテナンス頻度
“フロアコーティングは高額だから、自分でワックスがけをしようかな”
このように考える人は多数いるでしょう。
しかし、ただ高額だからと避けるのではなく、違いを理解しておくことが大切です。
ワックスとフロアコーティングの主な違いを下記の表にまとめました。
市販ワックス | フロアコーティング | |
耐久性 | 半年~1年 | 5年~30年 |
メンテナンス | 定期的な剥離・塗り替えが必要 | 耐久年数ごとに部分補修や再塗装 |
施工日数 | 1日 | 1日~3日 |
耐水性 | △ | ◎ |
耐薬品性 | △ | ◎ |
硬度 | B程度 | 3H~10H |
1㎡あたりの費用 | 500円~1,000円 (自分自身で施工する場合) |
2,000円~6,000円 |
フロアコーティングとワックスもフローリングの表面を保護するものですが、機能性も耐久性も異なるということが分かります。
耐久性が異なる
フロアコーティングとワックスの最大の違いは、耐久性です。
ワックスは、塗り替えを前提としており、耐久性は半年から1年と言われています。
よく過ごす場所はさらに劣化が早く、3ヶ月程度で塗り替えが必要なことも。
ワックスがけは怠ると、足の裏の皮脂汚れと摩耗による剥離で、黒ずみの原因になります。
そのため、塗り直し時期の見極めが大切です。
一方でフロアコーティングは、ワックスよりも長期間効果が持続します。
特にシリコン・ガラス・UVコーティングを選ぶと、耐久年数が10年~30年と長めです。
メンテナンス性が異なる
フロアコーティングはワックスより耐久性が高いため、メンテナンスがほとんど必要ありません。
施工自体は業者に依頼する必要があり、工程も2~3日かかるため比較的大掛かりな工事ですが、その後のメンテナンスは日常のお手入れのみで簡単です。
一方でワックスのメリットは、素人でもDIY感覚で簡単に施工できるところです。
自分で施工するのであれば、初期費用は材料費のみで安価で済ませられ、施工日数も夏場は1日で十分です。
ただしワックスは施工が簡単なものの、以下のように工程が多いため、多大な労力と時間を要します。
1. 家具を動かす
2. 塗布する
3. 時間をおいて乾かす
4. 家具を元に戻す
これを自分自身で、半年から1年の短いスパンで行うのは大変ですよね。
さらに2回に1回程度、表面に残った汚れを取り除くために、ワックスを剥離する必要があります。
剥離は自分自身でも可能ですが、やり方を間違えるとフローリング剤自体が傷む可能性があるため、慎重に施工しなければなりません。
一見低コストなワックスですが、自身の手間代やリスクも視野に入れて、吟味する必要があるでしょう。
掃除のしやすさが異なる
機能性にも違いが見られます。
フロアコーティングはワックスに比べて耐水性、耐薬品性に優れているため、お手入れが簡単です。
水拭きはもちろん、アルコールや中性洗剤も使用できます。
一方でワックスは水に弱いため、基本的に水拭きが推奨されていません。
どうしても水拭きをするときは、固く絞った雑巾で拭いた後に乾拭きして、水気を残さないように気を配る必要があります。
さらに薬品を使用すると、後々シミや黒ずみになることも。
特にキッチン周りやダイニングは水や油で汚れやすいため、ワックスよりもフロアコーティングのほうが適していると言えるでしょう。
キズのつきにくさが異なる
キズのつきにくさも、ワックスよりフロアコーティングが優れています。
一般的に硬度の目安はJIS(日本工業規格)の規定で、鉛筆と同じように○B~○Hと表されます。
両者を比較すると、フロアコーティングのほうが硬度が高いため、キズがつきにくいのがわかります。
一方、ワックスの塗膜は柔らかくて薄いため、比較的簡単にキズがついてしまいます。
メンテナンスを怠ると塗膜が摩耗し、フローリング自体にキズをつける可能性があるため、注意が必要です。
フローリングの種類でフロアコーティングの必要性が変わる
フロアコーティングは、どんなフローリングにも施工して良いのでしょうか。
フローリングは、大きく分けて3種類に分類されます。
- 無垢フローリング
- 複合フローリング
- シートフローリング
各フローリングにフロアコーティング が適しているのか、順番にみていきます。
無垢フローリング
正直に言うと、無垢材のフローリングにフロアコーティングするのはあまりおすすめできません。
なぜなら、無垢フローリングのメリットが、フロアコーティングによって損なわれてしまうからです。
無垢フローリングは歩いたときの感触がなんとも気持ち良く、調湿効果もあります。
フロアコーティングは表面に膜を作るため、せっかくの感触や機能性が失われてしまいます。
無垢フローリングはサンディングといって、キズや汚れがある部分を削って磨く方法で、再生が可能です。
そのため汚れたりキズがついても、磨くと新しくきれいな木目が表れます。
無垢フローリングの場合は、経年劣化は味と捉えて、質感の変化を楽しむのをおすすめします。
どうしてもフロアコーティングしたいのであれば、無垢専用のフロアコーティング剤を選びましょう。
質感はやや損なわれるものの、無垢床に適した施工ができるため、トラブルを避けられ安心です。
複合フローリング
フロアコーティングを一番おすすめしたいのが、複合フローリングの床です。
複合フローリングは、集成材や合板と呼ばれる基材の表面に、突き板や挽き板と呼ばれる薄い天然木を張り合わせたものです。
そのため、深いキズがつくと、素地の合板が見えてしまうことがあります。
さらに表面に水や汚れが染み込んだり、日焼けによる劣化が起こります。
複合フローリングを選ぶ人は、無垢床のメンテナンスをする自信はなくても、本物の木目の見た目を味わいたい人が多いのではないでしょうか。
フロアコーティングをすると、木目の見た目はそのままにワックスの頻度を減らせるといった機能性が向上します。
そのため、複合フローリングの床とフロアコーティングは、バランスが取れた組み合わせです。
シートフローリング
シートフローリングは一見フロアコーティング不要に思えますが、劣化を防ぐために施工をおすすめします。
シートフローリングの表面は木材ではなく、木目がプリントされたシートのため、表面にはあまり水が染み込まずお手入れも簡単です。
そのため、シートフローリングをした家では、”フロアコーティングは必要なかったかな?”と感じられることもしばしばあるようです。
しかしシートフローリングは機能性に優れているものの、本物の木ではないため、劣化をすると質感が損なわれます。
キレイな状態を長く保つためにも、本来のフローリングを劣化から守る工夫が必要です。
さらにシートフローリングの機能性をより向上させたい場合も、フロアコーティングが有効です。
例えば、床に滑りにくさを求める場合は、シートフローリングの上にフロアコーティングを施工すると滑りづらくなります。
フロアコーティングは様々な人にとって必要性あり
特徴はわかったけれど、”自分にとってフロアコーティングは本当に必要なの?”と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
そこで、フロアコーティングを特におすすめしたい人について解説します。
新築・リフォームをする人
これから新築やリフォームをする人は、予算が許すのであれば、フロアコーティングをしておいたほうが良いでしょう。
なぜなら、新築・リフォーム時は床の上に物がないため、スムーズに施工できるからです。
なかにはお金がないため少し経ってから施工しようと考える人もいるかもしれません。
フロアコーティングは後からでも施工はできますが、家具や荷物も入った状態で、生活をしながら施工するのはとても大変です。
そして家具や荷物の移動を業者に頼むと、費用が発生することも。
さらに新築・リフォーム後は、フローリングが一番キレイな状態です。
しばらく生活してからの施工となると、フローリング自体にキズや汚れが少なからず発生します。
フローリング自体についたキズや汚れは上からコーティングしても消えないため、できる限り早い段階で施工しておくのがおすすめです。
なかには、劣化してから床の張り替えをしても問題無いと、気軽に考える人もいます。
しかしフローリング張り替えの工事は結構大掛かりで大変です。
“あのとき施工しておけばよかった”と後悔しないためにも、新築・リフォーム時での施工を検討しましょう。
共働きの人
共働きで忙しい夫婦にもおすすめです。
平日は朝から晩まで働いて、広い面積の家を掃除するのは大変ですよね。
さらに、高頻度でワックス掛けをするのは、大きな労力を要します。
手間はお金には変えられません。
仕事のパフォーマンスを上げるために、少しでも掃除しやすい床にして、家事の負担はできる限り軽減しましょう。
そしてほとんどのフロアコーティングは、共働きの強い味方であるロボット掃除機も使用できます。
ロボット掃除機は、ローラーがゴミを噛んだりすると引きずって走行するため、かえって床をキズつけることがあります。
フロアコーティングによってあまりキズがつかなくなるため、ロボット掃除機にも適した環境といえるでしょう。
小さな子供がいる人
小さな子供がいる家では、フロアコーティングの効果が最大限発揮されるでしょう。
子供と日常生活を送っていると、下記のようなトラブルが次々と発生します。
食べこぼし、飲みこぼしが床に落ちる
おもちゃを投げる
物を引きずる
床に落書きをする
走り回って転倒する
トイレトレーニングの失敗
こぼさないで、汚さないで、キズつけないで、と頻繁にイライラするのは親にとってストレスですよね。
フロアコーティングはこれまでに述べてきた通り、掃除の利便性やキズのつきにくさ、滑りにくさを兼ね揃えており、あらゆるトラブルから床を守ってくれます。
さらに、子供にとって歩きやすく、のびのびと遊べる空間になるでしょう。
家は親にとっても子供にとっても居心地の良い状態にしたいものです。
フロアコーティングでお互いのストレスを少しでも軽減しましょう。
ペットを飼っている人
犬や猫など、室内飼いのペットを飼う場合も、フロアコーティングが有効です。
ペットにとってフローリングの床はツルツルと滑りやすく、転倒やケガの危険があります。
また、足腰に負担が掛かり、ヘルニアなどの病気になってしまうことも。
飼い主にとって快適な床でも、大切な家族の一員であるペットにとって過ごしづらいのは悲しいですよね。
適切なフロアコーティングを選ぶことにより、床が滑りにくくなり、ペットにとって歩きやすい床になるでしょう。
さらにペットが嘔吐や粗相をした場合も、サッと拭くときれいになります。
嘔吐物や排泄物はシミや変色を起こしやすいのですが、フロアコーティングを施しておけば水や洗剤での掃除も可能なため、安心感がありますね。
ペットと飼い主の双方がストレスなく快適に過ごすために、フロアコーティングしておくのをおすすめします。
ズボラな人
最後におすすめしたいのが、ズボラな人です。
なぜなら、ワックスがけという面倒な作業が不要になるからです。
ズボラと自称する人は、床が汚くなるのは嫌だけど、ワックスをこまめにかけられる自信がないと不安に思うのではないでしょうか?
実際にワックスがけを怠り、床が黒ずんでいる家が数多くあります。
手遅れになる前にフロアコーティングをして、面倒な作業から解放されましょう。
そして、部屋をきれいに保つ自信がない人にもおすすめです。
フロアコーティングの床は、少々の時間であれば、汚れを放置して後から拭いてもキレイになります。
ただしコーティングしてるからと油断して、汚れを長時間放置するとシミの原因になるため、やはり早めに拭いたほうが安心です。
フロアコーティングで後悔しないポイントを押さえよう
フロアコーティングで後悔しないためには、一般的に後悔しやすいポイントについて、事前の熟考が大切です。
押さえておきたいポイントを4つご紹介します。
目的に合ったコーティング剤を選ぶ
フロアコーティングの施工にあたってコーティング剤を選ぶ際は、必ず目的に合ったものを選定しましょう。
床がキレイになると思ってフロアコーティングをなんとなく選んだ結果、後悔している人が数多くいます。
フロアコーティングは、キズを防ぐ効果に優れているものや滑り止め効果に優れているもの、清掃性に優れているものなど、材質や商品によって特徴が異なります。
例えば、ペットがいる家で滑りやすいコーティング材を選んでしまうと、ペットが滑ってうまく歩けなくなり、滑らない素材を選んだほうがよかったと後悔することになります。
自分がフロアコーティングに何を一番に求めるのか、優先順位をつけることが大事です。
なお、各メーカーから数センチ角のサンプルを取り寄せられるため、検討材料として用意するのをおすすめします。
ツヤ感や感触などが分かり、施工後の具体的なイメージが可能になります。
実際にキズをつけたり落書きをしてみるなど、性能を確認しておくとより確実です。
価格相場を理解した上で決定
検討の際は、事前に価格相場を押さえることも重要です。
フロアコーティングは高額ですが、相場より低額では耐久性や品質に問題がある恐れがあります。
逆に相場より高額すぎると、業者が利益を多く取っている可能性があるため、”もっと低額でできたのに”と後悔が残るのではないでしょうか。
相場は心積もりしておいて、差異があったときは納得がいくまで理由を問い合わせることが大事です。
フロアコーティングは材質の種類によって、相場が異なります。
大まかな費用は以下の通りです。
- UVコーティング:約5,000円/㎡
- ガラスコーティング:約4,000円/㎡
- シリコンコーティング:約3,000円/㎡
- ウレタンコーティング:約2,000円/㎡
なお、実際にフロアコーティングの概算を知りたい場合は、一括見積もりを取るのをおすすめします。
インターネット上で、最大8社の見積もりを比較できます。
相場が肌感覚で分かるため、失敗も少なくなるでしょう。
フロアコーティングの窓口 | 一括見積もりで徹底比較 フロアコーティングで失敗しない
業者選びを慎重にする
フロアコーティングにおいて、最も重要と言ってもいいのが業者選びです。
フロアコーティングは、業者によって施工品質が左右されるため、高い技術を持つ業者を選ぶ必要があります。
おすすめは、施工実績が豊富なフロアコーティング専門業者に依頼することです。
また、ワックスの延長として清掃業者などがフロアコーティングを施工する事例がしばしばあります。
扱いに慣れていない業者の施工は、ムラが出たり液だまりが発生したりとトラブルの原因になりかねないため、専門業者に依頼するほうが安心です。
あわせて、ホームページなどで施工事例や口コミ、保証年数などを確認して業者を決定しましょう。
残念ながら品質が悪い工事をする業者は、一定数います。
施工した直後はきれいでも、数年後に後悔することもあるため、業者は慎重に選びましょう。
キズは完璧に防げないことを覚悟する
“せっかくフロアコーティングしたのにキズがついた”
こちらはフロアコーティングにおいて、最もよく聞く後悔ポイントです。
デメリットで触れた通り、フロアコーティングをするとキズがつきにくいものの、完璧には防げません。
フロアコーティングするか否かを検討する際には、このことを念頭に置いておくと良いでしょう。
極力キズをつけたくない場合、椅子の脚の裏にフェルトを貼る、キズをつけにくい生地のスリッパを履くといった基本的な対策も併せて行いましょう。
まとめ
ここまでフロアコーティングの特徴と、必要性や後悔しないポイントについて解説してきました。
フロアコーティングはワックスよりも高額ですが、キズや日焼けなどの劣化を防ぎ、掃除の負担を軽減してくれる効果があります。
これから新築・リフォームをするのであれば、最もキレイな状態である入居前の施工がおすすめです。
さらに、一度施工したら長期間メンテナンスが不要なのは、やはり嬉しいですよね。
ただし、おすすめされたものをなんとなく決めて施工すると、後悔のもとになります。
特にコーティング剤の種類と業者は、慎重に吟味して選定しましょう。
フロアコーティングはキッチンやエアコンなどの設備機器と違って、生活必需品ではありません。
しかし一度施工を済ませてしまうと、日々の生活を豊かにしてくれる強い味方となるでしょう。
大切な家をより快適な空間にするためにも、フロアコーティングの検討をしてみてはいかがでしょうか。